平成18年10月1日より、東京大学教養学部附属教養教育開発機構で、寄付研究部門「教養教育への囲碁の活用研究部門」がスタートしました。寄付者は、財団法人日本棋院と株式会社日能研で、期間は、平成18年10月1日から平成
21年9月30日までの3年間です。
この研究部門では、創造性、集中力、コミュニケーション能力等を高める教育的効果があると言われる囲碁を、教育ツール(手段)として利用し、教養教育に活用する方策を研究し、実践することを目的とします。
具体的には、次のような内容の教育と研究を行います。
- 教養学部の全学体験ゼミナールで囲碁入門講座を開講し、初心者向けの教育プログラムを実施します。初心者にとって、どのような教授法が囲碁を学ぶ上でもっとも効果的かを検討し、その成果を、広く普及させることを目指します。
- とくに、本研究で開発されたプログラムを初等・中等教育にも普及させ、囲碁の教育的効用を広く社会にむけて発信します。
- 囲碁の教育効果を、脳科学的、心理学的測定によって検証していきます。
- 囲碁の楽しみ、教育的効果、囲碁文化の歴史などについて、シンポジウムや展示会を通して紹介します。
- 東アジア各国における囲碁教育プログラムと広く交流します。
この研究部門の活動を通じて、東京大学が目指す教養教育の一層の充実が期待できるとともに、我が国が誇る囲碁文化の継承とさらなる発展が可能になると考えられます。